8月5日、上遠恵子さんが来道され、北大総合博物館で講演された。
穏やかな素敵な声で飾らないそのままの自然体の上遠さんに出会えたと思っている。
朗読の声は優しく慈悲に満ちあふれ、ああ、もっと聞いていたいと思ったのは私だけではあるまい。
たくさんの感じ入った話があったので、ピックアップする。
■自然のリズムを感じるには、自然の中に行って、待っていなければいけない。待つことがとても大切なのだ。
■自然界にある自然のリズムは時計とは違う。
しかし、人間はせっかちで、結果が出ないとだめだという。
→レイチェルが鳥の渡りを見るために待っていたことの話から
■子供達が自然のリズムに身を任せようとすると、周りの人がだめだとか、しかったりする。
■子供達が関心を持ったことは、親も一緒に感じて欲しい。
子供は親が大好きである。だから、自分が発見したこと、気に入ったことは何でも親に見せたいし知らせたい。それをまあ嬉しいと喜ぶことで子供は全てハッピーになってしまう。
子供達と同じ時間を共有することが大事なのだ。
■知ることは感じることの半分も大事ではない。
自然に触れることがなぜ大事か。それは命の言葉で書いているからである。
→子育て論、教育論
■自然を征服するという表現は非常におこがましい。
自然というのは人間のためにあるのではない。自然というのはそこにただあるものなのだ。私達はそれを使わせていただいているという意識をみな何時も持つべきだ。
→自然を征服するという表現を嫌う。
■ハチドリのお話。
山火事を止めようと小さなハチドリがくちばしの中に水を含み消そうとする話。
「なんの役にもたたないじゃないか」という他の動物たちのこと媒体氏ハチドリは「私は水を運ぶ。自分で出来る範囲で運ぶ。それだけでも違うと思う」と行動する。
小さな事で良いから行動していけばいい。一人一人の行動が繋がって区のだ。
■地球には自分以外の動物がいるということをわかってほしい。
一生懸命生きるということは人の心を動かすものだ。
■自然の繰り返し、リフレインというものが何か私達に与えてくれる。
一言一言が詩のようであり、歌のようであり、とても素晴らしい講演だった。
そして最後にノーベル物理学賞を受賞した、朝永振一郎博士の言葉を教えてくれた。
※朝永振一郎(1906-1979)
物理学者 量子電磁力学に対する「くりこみ理論」。1965年にノーベル物理学賞を受賞。
「ふしぎだと思うこと、これが科学の芽です。
よく観察してたしかめ、そして考えること、これが科学の茎です。
そうして最後になぞがとける、これが科学の花です。」
MarsPは胸が震えてしまった。
まさにそのとおりだ。
なんて素敵な言葉だろう。なんて凄い言葉だろう。たったの3行で科学を論じてしまっている。
現代は花だけを求め、花だけを覚えさせる。
だから日本の科学は衰退しているのだろう。
でも、なぜ?どうして?という不思議だと思うことは子供は誰でも抱いているのだ。それをまるでばい菌のように「そんなことは良いから」「そんな余計なことは考えずに結果だけ覚えなさい」なんて大人がいるから、子供達の科学に対する芽も茎もへし折ってしまうのだろう。
穏やかな声でこれを語った上遠さん。素晴らしい人だ。
そして素晴らしいひとときだった。
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